第2回定例会での質問

一般質問 6月14日(水)

地域行政の展開の基礎としての、地区の適正規模と将来ビジョンについて

小泉

今回の大震災の現状を見るにつけ、区民の安全安心を守るための『区民に最も身近な行政組織の重要性』が再認識できました。 さらに重要なことは、行政が対応する地区コミュニティはどの規模のものが適正か、ということです。これまで議会でも折に触れ、小学校区単位や中学校区単位、また従来の出張所単位などの論議もありましたが、結論がでていない中で、出張所改革というものがなされ、その結果、地区の力が瞬く間に低下してしまったのです。地区がどうあるべきか、というビジョンを区が持っていないからです。

これまで、何回も区に地区の将来ビジョンは何か、と問いかけてきましたが、お答えはありませんでした。私は、「歩いて暮らせるまちづくり」というテーマを主張しています。歩いて行ける範囲内で日常生活が成り立つ、楽しく、誰もがお互いを認め合う、安心できる生活を営めることが本当に大切だからです。

区長は各地区で車座集会を行うとされていますが、その前に、まず、自らの基本的な考えを打ち出すことこそが必要です。 区長は、地区レベルはどのような規模のものが適正とお考えか、また、地区ということにどのような将来ビジョンをお持ちなのか、伺います。

次に、改革の手段とスケジュールについて伺います。地区レベルの改革は、大災害のことも考え、一刻の猶予もないはずです。区長は、先日の議場での挨拶において、「災害対策と絡めて、5つの支所を軸に地域行政にもう一回息を吹き込んでいく」とされました。

とても良いことであると心強く感じましたが、実現に向けて、今後、どのような『手順』とスケジュールで改革に取り組んでいくのかお伺いいたします。

保坂区長

地域行政制度のありようについて早い段階から警告を発せられ、また、繰り返し問題提起されてきたことに深く敬意を表します。 歩いて暮らせる街づくり。七十代、八十代の高齢者であっても、自分の足で歩いて、人に会い、言葉を交わし、そして生活上必要なさまざまな事柄について、遠くに行かなくても暮らしていけるということは重要だと思っており、地域の特性や状況に応じた区民への支援が必要だと考えております。

ご指摘の、現在の七ヶ所の出張所と二十ヶ所のまちづくりセンターのあり方がこれでいいのかということですが、私が提唱しております、災害に強いまちづくりは、今回の大震災において改めて、地域レベルで住民一人ひとりが相互に支えあうこと、そして、普段から声をかけ合っているからこそ非常時に助け合いができるという認識は本当に大切だというところは共通であります。

世田谷区の地域行政制度は、全国にも先駆けた分権の時代を先取りした制度であったと思います。これを再生させ、蘇生させる。 つまり、今の出張所やまちづくりセンターのあり方で良いということではなく、災害時あるいは災害時以外の日常時において、区民の方が自由闊達に参加をし、地域づくりをしていく、まちづくりセンターのあり方を考えるということで、これから始める出張所やまちづくりセンターを尋ねる形で車座集会を行ってご意見を聞いていきます。 同時に、地域行政にかかわっている総合支所や出張所・まちづくりセンターの職員の意見もよく聞いて、来春までに、この二十七ヶ所を巡り終えていきながら、どう改革ができるのか。災害に強いまちづくりについて、財政的に難しい状況の中でも必要な改革ができるはずだと思っております。これは災害の対策でもありますから、スピード感を持って取り組んでいきたいと思います。

その取り組み方については、今回の東日本大震災を経て、地域の行政、かつての出張所、今のまちづくりセンターのもつ意味は非常に大きい。皆さんはどうしたい、あるいはどのように活用したい、あるいは地域行政が何をするべきだとお考えですかということも聞いてまいりたいと思います。

単位については、まず、まちづくりセンター・出張所のところから始めて、そして、さらに中学校区、小学校区と網の目を細かくしていければいいというふうに考えています。

たま子コメント

区長自身のビジョンを聞きたかったのですが、逆に私の「歩いて暮らせるまちづくり」が素晴らしいと誉められる結果となってしまいました。区長の前向きな答弁は評価できますが、実際どのように取り組んでいくのか、ということについては、これはちょっと様子見ですね。

小泉再質問

地域行政、まちづくり出張所の改革は、災害が起きたから、みんながびっくりしてそれに向かっていくというような、災害に強いまちづくりということで進んでいるように思いますが、災害があっても無くても、まちづくりと言うのは大切なことです。ですから、今はわかりやすくなっていますけれども、本当はもっと根元から考えなければいけないことです。

それで今、手段とスケジュールということでお伺いしましたが、手段は、車座で皆さんの意見を聞く。スケジュールは、春までをめどにやっていくということですけれども、春までにどこまでの結論を出されるのかということをお伺いしたいのと、きのうの答弁で副区長が、基本構想の中で考えられていくと思うと、そういうようなご答弁をなさいましたけれども、まったく私は人ごとだと思いますし、今の区長の答弁とは隔たりがあり過ぎるのではないかという気がいたします。認識がお互い違うのではないか。もっと話し合って、区が行くべき出張所の方向性をきちっと皆さんで共有していただきたいと思いますが、そのあたりを伺います。

保坂区長

まさに小泉議員のご指摘のとおり、災害があってもなくても、地域行政制度の問題というのは世田谷区政の根幹にあると思います。そこは前提にした上で、災害対策総点検の中で、春までと私が申しましたのは、車座集会を二十七ヶ所と考えて、そのぐらいかかるかなという予想の時間の尺度でしたけれども、災害に備えるという意味ではなるべく早く、今の出張所やまちづくりセンター、あるいは総合支所のあり方の中で、早く改善できるところは改善するというスピード感をもってやりたいと思います。

なかなか機能しなくなっている部分も含めて、大きな力で、多くの人の参加の力で、再生させていくという意味であります。その際に、区が何でもかんでも背負い込むという時代は終わったと思います。地域のことについて、地域住民の皆さんが積極的かつ活発に参加をしていただいて、よい地域をつくっていく。そのよきコーディネーターに区職員がなっていく。かつての出張所、そして改革があって、次の時代をどうつくるのか、皆さんのご意見を聞き、活発な議論をして提案をしていきたいと思います。

たま子コメント

スピード感を持って取り組む、というのはいいのですが、それと車座集会をかみ合わせるということについては、大いに疑問を持っています。

出張所の機能のありかたについて

小泉

コミュニティとしての地区の中では、区民の心の支えになるものが必要なのです。日常の支えが緊急時に有効なものとなるのです。その役割が、これまでは、出張所だったのです。出張所が窓口業務も持ち、日ごろから区民の様々な支援をしていればこそ、いざという時に頼りになるのです。

前々から申してあげているとおり、どこのどなたが、コンビニの本社がどこにあって、どんなことをやっているかと関心をもっているでしょうか、そんなことはどうでもよいはずです。地区で受け付けしてもらえれば、わざわざ、本庁に行こうと思う人はいないはずです。

拠点出張所や本庁で効率的に事務を行うほうがいいという区役所内の既成概念にとらわれることが、区民から見れば、時代錯誤なのです。地区の拠点であったはずの出張所ということについて、どのようにお考えか伺います。

金沢政策経営部長

主張所の機能のあり方については、平成17年4月に出張所改革を行い、「窓口サービスの効率的な運営」と「地区まちづくり支援の強化」を一体的に行なうことといたしました。今後も、地区の特性に合わせた、まちづくり活動を支援することが重要であると考えております。

区では、区民との対話を重ねる車座集会を開始し、その中で出張所・まちづくりセンターのあり方の議論も出るかと思いますが、それらも踏まえ、他での意見や、議会の議論も十分いただきながら、地区まちづくり支援に努めてまいります。

たま子コメント

これまでの事情を言っているだけですね。自ら「おさらい」すると言っていますから、区長の熱い思いと担当部長の答弁ではかなり温度差があります。こんな事でいいのでしょうか。

小泉

これまでも、新しいまちづくりセンターは、地区のコンシェルジュとなるとか、ワンストップサービスをできる限りやっていく、こういうような答弁がありました。この理事者の中にもそれを答弁された方がいらっしゃいます。何年前でしょうか、全然実現されていません。 まちづくり機能とおっしゃいますけれども、まちづくり機能というのは、日々色々なこと、窓口機能をやっていないと不可能です。そのことも皆さんよく認識していただきたいと思います。区民の多くは以前のような出張所、以前よりももっと充実した出張所を待ち望んでおります。どうかそのことを考えてこれから仕事に臨んでいただきたいと思います。

それから、歩いて暮らせるまちづくりについては、なおのことコミュニティーバスが有効であります。自由に動ける事は基本的人権とも申し上げておりますけれども、事業者の円卓会議の開催がなかなか実現できていないのですけれども、副区長として、この歩いて暮らせるまちづくりの実現に向けてどのようにお考えか、決意を伺いたいと思います。

板垣副区長

コミュニティーバスの充実ということにつきまして、従前から小泉議員からは提案をされてきており、円卓会議についても提案をされているわけでございます。

バス事業者側の意向もあり難しい面もありますが、区内のコミュニティバスを充実していくことは、大変重要なことと思っています。新たなコミュニティバスに取り組んでまいります。今、準備を進めているところでございます。

たま子コメント

本音が出ましたね。これから、本気で取り組んでいただきたいものです。

お元気高齢者について

小泉

区の元気高齢者施策については、現在、その多くが福祉部門でなされています。しかし、今後の地域の超高齢化の進展も考えて、福祉部門はもっと、専門的な分野を深く担うべきであり、お元気高齢者―私も高齢者の一員なのですが―お元気高齢者については区民生活領域で一般区民の活動として合わせて考えていくべきなのです。

今回、新たな高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画のたたき台も示されましたが、その中で、元気高齢者施策も行うようになっています。一方で、予算委員会において、私が、介護保険の枠組みで、元気高齢者施策を行うべき、との質問には、財政的にできない、と答えられています。

財政危機と言われている今、政策の重複は許されません。今回、福祉と区民生活の双方を担当される、秋山副区長、どのように考えるか伺います。

さらに、この問題の象徴として、老人会館の「老人」という名称をぜひとも改正すべきです。他会派から、愛称でも、という提案がありましたが、率直に、名称を変えていくべきと思いますが、いかがでしょうか、伺います。

秋山副区長

お元気高齢者の施策について、高齢者の生きがいづくり、介護予防、高齢者同士の絆を築くという観点から、現在は高齢者福祉部で所管しております。元気高齢者の方々が地域社会の一員として、幅広く活動を進めていくということは、高齢者自身にとってもより人生が充実していくと考えられ、地域社会全体が活性化することから、区民生活領域への移管も一つの考え方かと思っています。また、今年度、新たな第五期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画の策定に着手しており、この計画の推進のための体制の整備も必要となると考えられます。こうした条件の中でご提案の件につきましては、検討してまいりたいと考えております。

老人会館の名称につきましては、多方面からご意見をいただきながら、名称を公募するなども含め、検討してまいります。

たま子コメント

う〜ん、副区長自身は私の言っている事をわかっておられるようですが、役所言葉の『検討する』ということについては要注意です。しかし、老人会館の名称変更については、これは実現するように見えますね。よかったです。

コミュニティ交通について

小泉

私は、自由に移動できることは、基本的人権にも相当するものと主張しています。そのことから、重要な交通機関であるバスについて、全てのバス事業者と区が一堂に会し、問題点をあげ、解決への道筋を共有化するための、円卓会議の開催を提案し、行うとの区の答弁がありました。この円卓会議の実施状況と、その内容について伺います。

さらに、この円卓会議の中で、新たなバスルートの設定、さらに、現在、事業者の都合により、接続がうまくいかず、乗り換えるなど不便を強いられている区間もあるのです。そのことについても、この会議により、解決していくべきものと考えますがいかがでしょうか、伺います。

渡邉交通政策担当部長

コミュニティ交通について、バス事業者と共に知恵を出し合い課題解決に向け取り組むための話し合の開催に向け、調整をしており、バス事業者との調整が整い次第なるべく早く開催し、新たなバスルートの設定、既存バス路線の接続の利便性の向上について意見交換を具体的に行い、課題解決が図られるよう取り組んでまいります。

たま子コメント

円卓会議を早くやっていただきたい、お役所仕事は本当に遅いです。バスルート延伸問題は、一応、ほんのちょっとだけ前に進んだようにも見えます。

選挙における公平な取り扱いの徹底について

小泉

選挙管理事務は、民主主義を支える最も基本的なことがらであり、選挙管理委員会が、最善の努力をされていることは、評価します。しかし、より一層公平な取り扱いをなすべき、選挙ポスター掲示板の各ポスターの掲示位置について、今回、何らかの都合により、公平でない取り扱いがなされたと感じますが、その原因と今後の改善策について伺います。

松田選挙管理委員会事務局長

区議会議員選挙におけるポスター掲示の場所について、公職選挙法に基づき、区内に892箇所設置しており、候補者は立候補届出番号と同じ番号の区画に選挙ポスターを運動用意掲示するとなっております。これまでの立候補者数を勘案しあらかじめ1番から76番の区画番号を定めており、あわせて、区内を4つの地域に区分して、掲示板の区画番号を組み替えて設置するよう、区選挙執行規定で定めております。また、区画番号に不足が見込まれる場合は、不足数に応じた予備の区画を使用する予定順に定めており、今回の選挙ではあらかじめ定めておいた76番を越える候補者が見込まれたことから、予備の区画を設けたところです。

区画番号の配置につきましては、ポスター掲示板の印刷などを含め、全体的な日程の課題もあり、候補者数の推移を見ながら、ご指摘の趣旨を十分踏まえ検討してまいりたいと思います。

たま子コメント

これは本当に大切な問題なのですが、非常に分かりにくく答弁されました。ポスター掲示の平等性が保たれるよう、創意工夫に全力をあげるべきです(今回は平等ではありませんでした)。