第1回定例会での一般質問

はじめに

今回は私の質問・発言を全文掲載します。
文字が多くなりますが、ぜひお読み頂き、私の思いをご理解頂ければと思います。

一般質問(2月26日)

小泉質問

私は、歩いて暮らせるまちづくりを目標とし、地区力の向上を、そして、区民と地区の自立こそが大切と主張してまいりました。今回、防災の観点から、また地域包括ケアの観点から、地区が強化されました。区民の目線からは当然とも思える施策ですが、なお問題があります。
今回の区の取り組みは、あくまでも対処療法にすぎません。理念なき施策の展開はばらまきにつながります。
地域行政制度は、質的に変革されたのではないでしょうか。これまでの区の地域行政の取り組みは、三層構造という言葉に象徴されるように、行政事務をどれだけ現場に近づけられるかという行政組織のことを主に課題としてきました。

しかし、私はこれからは違うと思うのです。今後は、地区でどのように区民が自立できるか、そのためには行政と地区社会がどのような支援をすればよいのかということが地域行政の本質となるはずです。

まず、この本質が変わったということについて区長の認識を伺います。

さらに、抜本的に見直すためには、縦割り行政を超えた資源の有効活用こそが必要です。ここに表があります。
地区でコミュニティーを支える出張所・まちづくりセンター、児童館、地域図書館に現在配属されている職員数、さらにはあんしんすこやかセンター、地区社協など、関係機関の地区での配属数、これらの人数を比較のために常勤に換算した人数、そしてさまざまな区民の活動数です。

このように一覧にしてみて、驚きました。足し上げて平均してみますと、何と一地区当たり四十五人を超える職員が割り当てられているのです。理事者は、地域振興、福祉、教育と、別々の目的だから部門別の職員がいても何も問題ないと言われるでしょうが、それがお役所的な発想です。

私たちがまちづくりセンターに行くと四人ほどの職員の姿しか見えませんが、実は、そのまちづくりセンターの管内には、平均して四十五人を超える公務員が配置されているのです。驚いてしまいました。これまで部門別に配属されており、区民もその時々の目の前の職員しかわからないため、実際には、既にこのような多くの職員が地区レベルの現場にいるとは実感できませんでした。さらには、区民側の活動としては、一地区当たり、町会役員まで含めれば、三百人弱の区民が日々地区の皆さんのために働いているのです。理事者の皆さんが民間企業の経営者なら、今現場にいる方々に、いかに思い切り働いていただくか考えるはずです。

まずは、この現実をしっかりと把握し、時代のニーズに合わせて縦割りを排除し、大胆に再配分すること、そして、民間、区民とも、しっかりと役割分担すべきです。これこそが新しい行政改革であると考えますが、区長、いかがでしょうか。

区民、地区の自立のためには情報の共有が必要です。人は一人では生きていけないからです。そこに立ちはだかるのが、区の個人情報保護という仕組みです。何を一体保護しているというのでしょうか。一人でお亡くなりになってしまったら、そして、助け合えなくて何が個人情報の保護なのでしょうか。

区の役割は、個人情報については守ることも大切ですが、地区で共有することもなお大切ということをしっかりと区民にわかっていただく努力をすることです。どのようにお考えか伺います。

見守りネットワークについて伺います。

区は、高齢者の見守りのネットワークづくりを進めてきました。私は、当初からこの高齢者見守りネットワークについては疑問を持っておりました。現場において見守りのネットワークをつくり出していくとすれば、家庭としての見守りであり、高齢者、障害者、子育て家庭と分類することがもともとない発想なのです。見守りは全てをくるんでいるはずです。

一方で、区は、対象者別に組織改正を想定されています。ますます縦割りがひどくなるのではないかと心配です。今後は、区として、見守りは、地域、地区においてどのように総合的に行うのか、お考えを伺います。
先ほど申し上げましたが、一地区当たり既に四十五名程度の常駐のスタッフがおり、また、三百名弱の区民協力スタッフが日々活動しているのです。この仕組みをうまく運用していくことはとても大変なことです。まさに管理職としての役割です。これを管理職としての役割ではないとしたら、一体、管理職とは何でしょうか。区のお考えを伺います。

区長は招集挨拶で、図書館を地域に開かれた学びと文化を育む場として、地域コミュニティーの醸成につなげると言われました。そうであるならばなおのこと、地域コミュニティーの最先端を担う児童館、そして図書館を地域行政の検討の範囲に含め、総合的に考えるのは当たり前のことです。区のお考えを伺います。
先日、相次いで地元の町会長さんが亡くなられました。特にある町会長さんは、地区会館を中心に、町会の皆さんの一致協力のもと、災害対策からまちづくり、福祉まで全力で取り組まれました。行政は、まさにこのような町会活動が続いていくような場の確保などの支援をし、また、温かくそっと見守ることです。

町会・自治会条例はどのように取り組もうとされるのか。また、町会・自治会条例は策定が延ばされましたが、集合住宅での自治会結成支援は一日も待つことができません。日々新しいマンションが完成し、入居者が入ってきているからです。町会・自治会条例の成立を待つことなく、一日も早く集合住宅での自治会支援を進めるべきですが、お考えを伺います。

このたび、やっとお元気高齢者対策が福祉部門から区民生活部門へと移管されることとなりました。高齢化社会の中で、誰もが自立を目指すということからも当然のことです。でも、単に所管が変わっただけではお話になりません。

このことからどのような効果があらわれるのか、情報提供や、文化、スポーツ分野についても総合的な取り組みが求められますが、区のお考えを伺います。

私は、歩いて暮らせるまちを目標としますが、全ての施設を歩いて暮らせる範囲内に整備することは不可能です。

そこで、全区民対象の施設整備に当たっては、計画段階から、全区域から区民が利用できる交通ネットワークを整備する計画を明らかにするべきです。がやがや館に行くのはとても大変なことがおわかりでしょうか、お考えを伺います。

外環整備については、工事が進み、地元での説明会は開催されるものの、まちの将来にわたるビジョンが示されていません。ただ外環と東名の接続ができるということを超えて、どのようなすばらしいまちになるのか、どのように楽しく過ごせるまちになるのかが明らかにされるべきです。そのことがないと理解、納得が得られません。どのようにお考えかお伺いをいたします。

以上で壇上からの質問を終わります。

【答 弁】

地域行政制度の質的変革について

区長

地区を強化することによって、出張所・まちづくりセンター単位で、防災対策の強化、福祉的な情報の提供と対応できる環境整備し、地域行政の目指す力強い地域コミュニティーの形成を進めていく。

たま子コメント

この質問のポイントは、今回、地区を強化するということを高らかに表明した以上、世田谷の行政のあり方が、本質的に変わったのではないか、ということでしたが、全くずれた答弁でした。残念です。

縦割りをなくし、地区機能充実のため職員の再配分を

区長

地区の機能を充実させるためには、財源や人員を集中することが重要だと考えている。また、地区に縦割りは通用しない。縦割りから横つなぎへということで、マッチングを全庁的に進めていく。

たま子コメント

私は、全体の人員を増やすべきといっているのではなく、区役所全体の人の再配分をすべき、といっているのです。区当局にはなかなか理解してもらえません。

個人情報の取り扱いについて

総務部長

本人の同意等に基づく、適切な方法により利用していくことは大事なことと考えている。

たま子コメント

これも質問に答えていません。私は、このような地域・地区の状況になったのだから、個人情報の取り扱いについても、区が音頭を取って、見直していくべきと主張しています。

見守りネットワークは対象者別でなく総合的に行うもの地域・地区でどのように行うのか

地域福祉部長

あんしんすこやかセンターでは、対象者にこだわらない地区レベルでの一次相談機能の拡充を方針とし、緩やかな見守りを通じて、高齢者に限定しない見守りネットワークづくりを進めていく。

たま子コメント

この「対象者にこだわらない地区レベルでの相談の総合的な拡充」を区が表明するまで、本当に長い時間がかかったのです。これからも、大切な点を主張していきます。

出張所・まちづくりセンターを課長級組織

地域行政担当部長

地区の行政拠点として、所長は、重要な推進役、組織的な継続性の課題もあり、センターを課長級組織にすることについては、状況を見定めていきたい。

たま子コメント

また、お役所言葉が出ました。この「状況を見定める」、という言葉が曲者です。

児童館、図書館を地域行政の検討に含め総合的に考えよ

地域行政担当部長

地区で総合的に事業展開することは重要なことと認識している。児童館の、全区的視点、図書館の情報システムの管理や均一的な区民サービスの提供など、移管という点については慎重に判断していきたいと考えている。

たま子コメント

「慎重に判断する」とは、お役所言葉で、やりません、ということです。本当に大切なことです。なんとしても、実現したいと考えます。

町会・自治会条例はどのように取り組むのか 集合住宅の自治会支援を早急に

生活文化部長

町会・自治会は、地域活動において中心的な役割を担っている。町会・自治会活動の活性化に向けて、地域活動に対し区民が関心を持てるよう支援していく。

たま子コメント

集合住宅・マンションについては、一刻の猶予もないはずです。区の危機意識が足りません。困ったことです。

お元気高齢者施策の今後の展開について

地域福祉部長

65歳以上の高齢者の7割以上の方がお元気で生活をされており、それまで培った経験や知識を生かし、地域活動に参加されており、地域の中で大切な役割を果たしている。高齢者を含めた幅広い世代による地域活動への参加、参画を促すための支援や環境整備を行う。

たま子コメント

具体策になっていない答弁です。

交通ネットワークの整備

政策経営部長

全区的な施設についは、公共交通機関による施設へのアクセスは重要な観点で、複合化、再配置を考える上で、その利便性を考えていく。これらの方針に基づいて、新たな公共施設方針の中で取り組んでいく。

たま子コメント

この答弁は画期的なものです。今後、どのように取り組んでいくか、注意深く見守らねばなりません。

外環整備

砧総合支所長

「東名ジャンクション周辺地区まちづくり方針」を策定した。このまちづくり方針に基づき、地区住民で構成するまちづくり検討会を立ち上げ検討を進めている。来年度以降、区の考える当地区の将来像を住民に示し、まちづくり方針に基づいた地区全体のまちづくりに取り組んでいきたい。

たま子コメント

区は、まちの将来像を描くのが、苦手なのです。この地区の将来を決める大切なことです。区の動きを注視していきたいと思います。

区長に再質問

小泉

質問に対しきちっと答えてくださっていません。質問したのは、地域行政の本質が変わったということ、それから、地区に行政の縦割り意識を持ち込んでこないこと、それから、人材を再配分すること、これらについてもう一度、はっきり、手短に決意を伺います。

区長

地区では、縦割りは通用しません。縦割りから横つなぎへということで、マッチングということを全庁的にも進めていきたい。また、人材を育成し、現場を支えていく体制、スーパーバイズも必要と考える。来年度から試行が始まる。この中で必要な体制を構築していく。

たま子コメント

区長の前向きな答弁がありました。この答弁どおり、行政全体が動いてくれなくてはなりません。引き続き、言うべきことは言ってまいります。

小泉

お元気高齢者に対して地域福祉部が答えてくれました。生活文化部長の決意も伺いたい。

生活文化部長

組織改正は四月からということで、現段階では御答弁する立場にはないが、地域には、活力ある方は多くいますので、貴重な経験や思いを地域の活性化に生かしていただきたいと考えている。