第4回定例会での一般質問

一般質問(11月26日)

小泉

新風21の一般質問を行います。既に質問については、事前に通告していることから、誠実な答弁を願います。

地域で安心して住み続けられるまちづくりこそが大切です。今回、区は、総合窓口を検討するとされました。大変、良いことです。さらに、区のお知らせ10月15日号では、地区において、まちづくりセンターとあんしんすこやかセンターと社会福祉協議会が一緒になって、区民生活を支えていくことを明らかとされたのです。素晴らしいことで、区民も安心できるものです。一刻も早く、世田谷全体でこのような仕組みができることが必要です。

ところが一方で、区は、この総合窓口構想を、総合支所で行う、とされたのです。区が検討するべき総合窓口のあり方は、まずは、区民にもっとも身近な、地区の出張所・まちづくりセンターでこそ、検討されるべきものです。その検討をないがしろにしたままでの、総合支所での総合窓口設置は、区民を混乱させ、さらに事務を複雑にさせるばかりです。本来の行政改革の流れからも逆行するものです。どのように考えるか伺います。

宮崎地域行政部長

番号制度の導入によりまして、住民記録と社会保障、税の分野の情報連携を図ることができます。このことから、総合支所における総合窓口の創設にあたりまして、地域行政推進本部でどの範囲までの手続きを行うか検討を進めております。まず、現在計画しております平成29年度の総合窓口の創設時には、現行の出張所及び戸籍係で取り扱っている事務を基本に、その後、住民異動届出等に伴わない申請手続き等について、区民の利便性を考慮の上、段階を追って充実させていきたいと考えております。特に保健福祉などの申請手続きは、相談も付随する事が多いため、取り扱う事務につきましては、慎重に検討を重ねた上で、結論を出していきたいと考えております。ご指摘いただきました出張所・まちづくりセンターにつきましては、平成17年度の出張所改革で、申請手続きの窓口サービスと地区まちづくり機能を分離した経緯がございます。現在、まちづくりセンターにおける地区まちづくり機能の充実に向けた取り組みを進めているところです。その状況を踏まえた上で、窓口に係る課題について判断すべきと認識しております。

小泉

次に、区は、先ほどの大切な地区展開について、来年度5カ所、再来年度世田谷全体で行う、と表明していますが、その具体的な手順、人員体制が見えてきていません。私は、このことからも、早期に、地区に現在、配属されている、区や関係機関の人員を再配分すべき、と申し上げているのです。

図書館、児童館の職員も、考え方を変えてみれば、地区のスタッフです。的確な人員配置計画や、研修などの仕組みがなければ、実現には至りません。他会派からの指摘もあるように、責任者としての管理職の配置も含め、具体的にどのようなスケジュールを立てているか、伺います。

板垣副区長

現在、まちづくりセンターにおいて、地区防災対策の強化、地域包括ケアの取り組みによる、相談機能の充実を進めておりますが、それらが地区コミュニティの強化につながり、区全体としての活性化に寄与するものと認識しております。そういう中で、まちづくりセンターが、果たすべき役割は重要になっており、地区の強化に向けた取り組みの手順を定めていくことや、まちづくりセンターの機能を十分発揮するため、現在の取り組みを検証する中で、必要な人員体制や地区で区民とともに汗をかく意欲と熱意、経験やスキル向上などの人材育成など、総合的に考えてまいります。現在、地区における主要な課題としまして、地域包括ケアの推進に取り組んでおりますが、28年度に全地区で展開することを目指し、それまでに、まちづくりセンターの機能充実、総合支所のバックアップ体制など、地区の強化を推進する組織体制の検討を進めてまいります。

小泉

地区に現在、配置されている区職員、関係機関職員、そして、町会・自治会役員や様々な役割を担う区民、団体は、(このように)膨大な人数となっています。これらの、人々、組織が、地区の責任者の元に、災害時、緊急時には総合的・統一的に動くことが可能となる、新しい仕組み作りを行わねばなりません。区のお考えを伺います。

板垣副区長

まちづくりセンターは、区民の暮らしに最も身近にあり、より一層、主体的、自立的な役割を果たし、地区住民の参加を得て、地区の課題を地区で解決する取り組みのコーディネーターとなることが重要であると認識しております。まちづくりセンター所長は、地区に暮らす区民やそこで活動する町会・自治会を始めとする活動団体、関係機関等を行政として先導、支援のもと、地区を強化していかなければなりません。まちづくりセンター機能の充実として、主体的に動ける仕組みづくりと、そのための総合支所の組織的なバックアップ体制を更に強める必要があります。現在の取り組み状況を評価、検証した上で、新たな仕組みづくりへの段階へと進めてまいります。

小泉

次に、問題となるのが、このように、多数の区民の存在が数字上あっても、実態は、様々なこれまでの経緯や事情などから、一人の区民が様々な役職を兼ね、担っていることが多くあります。防災計画においても、それぞれの区民の団体の役職の方々が、それぞれの役割を担うこととなりますが、いざ、そのときになってみると、ほとんど、一人の人が兼職していて、人材がいない、と言うことになりかねません。

災害時などに、各機関がそれぞれ的確な行動を行うためにも、地区を組み立て直すに当たって、これらの様々な委員の構成を見直し、兼職の解消などが必要です。区は、このような事態をどのように把握し、今後、どのように改善していこうとするか、お考えを伺います。

永井砧総合支所長

議員ご指摘のとおり、各地区におきましては、地域の様々な役職等を兼職されている方々が少なからずいらっしゃいます。そこには、各地区で様々な事業があるものと考えられます。地域の方には、災害時に、避難所の運営はもとより、要援護者の支援をはじめ、様々な活動を担っていただくことになります。そのためには、地域・地区で活動される人材の発掘・育成が必要であると考えております。このことを踏まえまして、今後はあらためて、各地区の実情も見極めながら、地区の人材発掘、育成に努めるとともに、委員の構成についても工夫してまいりたいと考えております。

小泉

私は、「地域で安心して歩いて暮らせるまちづくり」を目標としています。いつまでも、住み慣れた地元で安心して、楽しく、仲良く暮らして行きたい、そのために、様々な仕掛け、仕組みが必要であるし、対処療法ではなく、予防的な対応が必要だと申し上げているのです。

しかし、区の対応は、どうしても、対処療法的になるのです。そのことから、私は、高齢者世代の方々を、あえて、「お元気高齢者」と申し上げ、さらには、お元気高齢者の所管を、福祉領域から区民生活領域へと、移管させるべき、と申し上げてきたのです。

今後は、まちづくりの中で、認知症対応が大きな課題となります。この認知症対策についても、認知症になった方々を、どのように、地域・地区で支えていくか、ということも課題ですが、なお一層大切なことは、いわゆる認知症状態にならないようにしていく、そのような、ありとあらゆる対策が必要なはずです。これを、福祉保健分野の課題として捕らえることは、問題を狭くしてしまい、根本的な解決へはつながらないのではないかと、疑問を持ちます。

区は今回、認知症対策としての認知症カフェ、そして、介護予防・日常生活支援として、1回三十分以内五百円でのボランティア等による家事援助サービス、言ってみれば、ワンコインボランティア家事援助サービスを展開しようとしています。これらは、必要だから実施するということなのでしょうが、対処療法的過ぎます。地区で、今後の区民相互の見守り・支えあいがどのようになっていくのか、どのような形になっていくのが良いのか、というビジョンを描き、その上で、それぞれの事業を位置付けないと、サービスのバラマキとなり、さらには、区民の自主的な活動の発展を阻害することともなります。

現に、私があるところで、このワンコインボランティアのお話をしたところ、興味を持たれる方が多かったのですが、話しているうちに、自分たちの全部の活動が、ワンコイン活動ということになってしまうのだろうか、という疑問も出されました。区は、このようなことに十分配慮し、明確な将来の区民相互の見守り支えあいの在り方を明らかにしたうえで、それぞれの事業に取り組むべき、ワンコインボランティアのようなことだけが先走りするべきではないと思いますが、お考えを伺います。

田中高齢福祉部長

平成27年の介護保険法の改正により、要支援の方は1割を負担する訪問介護や通所介護の利用から、同じ介護保険制度の中で、1号、2号保険料と公費を50%ずつ負担して実施する地域支援事業として、地域で助けあいを中心に、高齢者の自立を支えていく介護予防・生活支援サービス事業に移行されます。区では、この改正を受け、28年度に開始を予定している地域支援事業にスムーズに移行することができるように準備を進めており、継続性、確実性を担保するために30分程度で500円としたものです。これまでも、介護保険制度とは別に、あんしんすこやかセンターでは、地域の方との関係を築き、地域づくりを進めてまいりました。今後は、出張所・まちづくりセンター、あんしんすこやかセンター、社会福祉協議会の3者が一体化することにより、これまで以上にまちの方たちと顔の見える関係づくりを進めることができると考えております。高齢化が進む中、地域でお互いに支えあい、見守りあう関係は重要になってまいります。このような顔の見える関係づくりの中で、自主的に助けあい、見守りを地域で行うという意識を醸成し、ボランティアを育成してまいり、誰もが安心して暮らせるまちづくりに努めてまいります。

小泉

私は、すべての基本に「自立」ということを位置付けています。そのことから、社会の成り立ち、行く末を考えるに当たっても、まず、個人の自立、家族の自立、そして地区、地域の自立ということを、しっかりと考えるべきと思います。まず、自分で、できることをしっかりと行い、それぞれ、家族、あるいは、隣近所の人々と協力、譲り合い、助け合う中で、それぞれが責任を持った地域社会を作り出していく、このような基本姿勢を区が打ち出すべきなのです。

自立は、自分で思うとおり行動してよい、ということでは決してありません。例えば、子どもの声は決して騒音ではありません。子どもの声も地域にとって、必要なものなのだ、子どもの声を受け入れることも、必要なのだ、それが地域の自立と言うことなのだ、ということを、明確にすべきです。区長のお考えを伺います。

保坂区長

区としての地域社会をつくり出していく基本姿勢というお尋ねがございました。障害者や高齢者を初めとして地域で生活する誰しもがその人らしく暮らしていくために、その方の状況に応じて、できる範囲でみずから生活を支え、みずから健康を維持していくということは大事なことだろうと思います。その上で、支援が必要な方について、地域社会がお互いに助け合い連携協力して受けとめていくことも、また必要なことと考えております。住民相互のいわば相互扶助の力、また、住民による地域に根差した公共サービスの運営ということについて期待をしていきたいと思います。この地域住民運営型公共サービスについては、就任当初から申し上げてきましたけれども、やはり地域にお住まいの地区の身近なところでの、例えば地域福祉、さまざまなサポートということについて、住民がみずからイニシアチブをとってその活動を展開していくということが、一つの事業として、社会的な事業として地域で承認をされていくという意味でございます。進展する少子・高齢化あるいは核家族化、そして単身世帯が非常にふえているという中で、身近な地域、地区でのつながりが大変現状では希薄化してきております。議員おっしゃるように個人の自立を基本としながら、地域コミュニティーの中で互いの価値観を尊重しながら、区民同士が、あるときには支え、また支えられるという関係をつくり、地域、地区の課題解決にみずから取り組むことが重要となります。このために、基本計画において住民自治の推進を区の重点政策として掲げてまいりました。コミュニティーの力をどのように育み発展させていくことができるのか。現在手がけているところの、いわばあんしんすこやかセンターと社会福祉協議会に入っていただいて、地域の福祉の身近な相談の窓口をつくるという、地区展開の今後のビジョンについても非常に大事なところだろうというふうに思います。今後の大場区長時代につくられた地域行政制度、幸いにして世田谷区には27の地域行政施設という宝がある。この宝をいま一度、超高齢化社会、あるいは子どもがふえているという全国でもまれな地域ということに着目しながらつくり変えていく、魂を吹き込んでいくことが肝要だと思います。そのために、個人の自立と相互扶助、そして責任ある自治が結びついて地域の力を発揮していくことが、暮らしやすい世田谷区をつくっていく点で大変大事だと思っておりますし、子どもの声を騒音として排除するのではなく、お互いの今の地区の、そして未来の宝として、子どもたちの育ちをともに喜び合う、そういった世田谷区に変えていく、また、変わっていく努力を区民とともに始めていきたいと思います。

【再質問】

小泉

質問通告をいたしましたが、区は的確な答弁をされておりませんので、端的に再質問をまず三ついたします。

一つ、地区展開の具体的なスケジュールを伺いましたが、中でも大切な研修体制や人員の配置など、今考えておられることをお聞かせいただきたいと思います。

二つ目、区民のさまざまな役員の兼職については、その実態と今後の改善策を伺いましたが、お答えがありません、具体的には。少なくともこのような事態について、現場として認識があるのか、また、改善についての意欲をお持ちか、お伺いいたします。

三番目ですが、ワンコインボランティアについてですが、率直に申し上げて、区の今回取り組もうとされているこの五百円のボランティアが、本来のあるべきボランティアやお隣同士の支えあいなどを壊すようなことになるのではないか、そのようにならないとするならばどのような展望を考えていらっしゃるのか、そのことを簡潔にお答えいただきたいと思います。

宮崎地域行政部長

再質問にお答えします。スケジュールの関係でございますけれども、現在、新実施計画のほうに掲げております、例えばまちづくりセンターにおきましては防災塾を今展開しております。これらにつきましては、地区防災計画を含めまして、平成二十九年度までに仕上げていくということを今進めているところでございます。また、平成二十八年度までに相談窓口の一体化整備、これは先ほど板垣副区長のほうから御答弁申し上げましたが、この三者連携を図っていく中でどのような状況が生れてくるか。この検証ということについてを十分やっていきたいと考えておりまして、それらの部分の中で、さらに具体的なものについて、例えば人員体制、こういうことについてのものをやっていきたい。そのために、先ほど申し上げたことは、副区長のほうから御答弁した、二十八年度までにその体制を組んでいきたいということを申し上げたところでございます。また、番号法の施行でございますけれども、平成二十八年の一月からのスタートとなります。それ以降の部分につきましても、お客様の動線、その辺も変わってくるんじゃないかと思っています。そういうことを含めましてトータルに検討を進めていきたい、そういうことでございます。以上です。

永井砧総合支所長

私からは、兼職についてまた具体的に御答弁させていただきます。各地区ごとに区が関与いたします機関の委員の名簿につきまして、その状況を把握していきたいというふうに思っております。また、その改善につきましては、各地域、地区ごとの実情もございますので、今後、その方向性を模索してまいりたいというふうに考えております。以上です。

田中高齢福祉部長

私からは、ワンコインボランティアについての御質問にお答えをいたします。今年度実施を予定しております三十分五百円の生活支援事業は、介護保険制度の中の事業としての地域支援事業へのスムーズな移行と継続性、確実性を担保するために実施するものでございます。こうした制度上の仕組みとは別に、今後、地域包括ケアの地区展開の中で、出張所・まちづくりセンター、社会福祉協議会、あんしんすこやかセンターの三者が一体となって、地域資源の開発や地区の方々とのネットワークづくりを進めてまいります。地区で地域活動を行っている方々とともに、地区における課題を洗い出し、それに対する解決策を見出していく中で、人材であるボランティアを生み出し育て、地区での助け合い、見守りの意識を高めて地区づくりが行えるものと考えております。以上でございます。

小泉

期限が決まっているものに対してはもうすぐ来ますので、積極的に進めていただきたいということ。ワンコインボランティアについては、やはり地域の実情がわかっていらっしゃらないという気がいたしますので、よく地域へ出て現場を見ていただきたい。区民の感情がどのように動くのか、五百円でボランティア、三十分以内ということが出回ったときにどういうふうになるのかということをしっかりと見ていただきたいと思います。

最後に、区長にお考えを伺いたいのですが、総合窓口なり、地域包括ケアの地区展開なり、将来の世田谷を支える大切な政策がそれぞればらばらで検討されて、全体がないままに区政が動いていくように感じられます。特に総合窓口と地区展開のスケジュールについては、これは疑問です。世田谷八十八万大都市の責任者として、区民にわかりやすい区政の展開についてリーダーシップをとっていくべきだと思いますが、その決意のほどをお伺いしたいと思います。

保坂区長

再質問にお答えをいたします。まず、二十七ある地区行政施設、現在は出張所七つ、まちづくりセンター二十ということになっておりますけれども、私は出張所の再生ということを区長選の公約の一つに明記をしております。世田谷区議会の中で地区の充実ということを繰り返し、小泉たま子議員が主張されてきたということには敬意を払うところでございますけれども、まず着手しなければならないと思ったのは、車座集会を一年目にやってみて、三・一一以後の防災、地区を守る、住民みずからが生き延びるということについて、もっとこれは輪を強化しなければいけないというふうに考え、防災の機能を地区に持っていただくということを進めたわけです。 さらに基本構想の議論がございました。そして、基本構想に基づく基本計画、十年計画も作成をいたしました。こういった中で、言われるところの超高齢化社会にきちんと向かい合っていくためには、二十七ある地区行政施設を積極的に生かして、身近な福祉の相談の窓口を構築していこうというふうに考えたわけです。それがこの間の検討の経緯でございます。そして同時に、国会において共通番号制度というものが誕生いたしました。意外と早く、来年の十月には全国民に付番がされるということでございます。これについては、プライバシーの問題、あるいはセキュリティーの問題等、十分気をつけて実行していきたいと思いますけれども、この制度が導入されることで、例えば現在、出張所で行っている窓口業務の相当部分が、時間はかかります、五年から六年かけて変容していくだろうというふうに考えています。個人を証明する書類の発行等が縮んでいく。逆に言うと、フェース・ツー・フェースの相談のお話だとか、そういったことがふえてくるだろうと思っております。したがって、行政実務が変容するということであれば、よく三層構造と言いますが、本庁があって、総合支所があって、まちづくりセンター、出張所がある、この三層構造の人員配分、どこまでどう責任を持つのか、それから、本庁が今やっているところについて、総合支所という五つの地域に権限をいわば分けていくということも必要ではないのか、これは検討を開始しているところです。そして、一番身近な二十七の行政施設について、防災と福祉ということを車の両輪にしながらどのようなサービスが構築できるのか。そこに住民参加、地域住民運営型公共サービスと申し上げましたけれども、これは東松島市で公民館がかつて八つあった。そこをみんな公務員がやっていた。それを全部住民に委ねて、その結果、利用率が大変高まった。公民館で二人の雇用が発生をし、そして公民館を運営する住民組織がしっかりあったので、あの津波のときに防災組織を全くつくらなくて、そのまま移行することができたという話がヒントになっておりますけれども、地域の住民が公共サービスを、しかも主体的に責任を持って担っていくということと、そのことと協働の関係をしっかり持っていく地域行政制度を再構築してまいりたいと思っております。