第4回定例会での一般質問

一般質問 (11月29日)

小泉質問

まず、自立についてです。

私は、区民、地域の自立を最大の課題としていますが、今問題なのは区役所の自立です。参加と協働により地域社会の構築を目指すという区が、なぜ二年間も区民センターで区民がみずから行ってきた事業を区の事業として委託にするのか、また、地区レベルでの区民活動を支援するという理由で特定団体を優先利用させようとするのか、全く理解不能です。さらには、今回、区民利用施設の使用料の値上げを提案していますが、一方で、同時に、三軒茶屋で新たに何十億円もかけて新たな借り上げ施設を借りようとしていたのです。今の区政は、ほとんどが場当たり対応としか思えません。予防型行政でもなく、対症療法型区政とも言えず、場当たり行政としか言えないのではないでしょうか。区民利用施設の値上げについて、他の区との料金の格差を言われています。では、住民活動の充実度はどのように他の区と比較されたのですか。利用状況はどうなのですか。区民一人当たりの施設の利用状況は他の区と比べてどうなのですか。そのようなことを検討もせず、目の前の課題だけをこなそうとしているのは全く理解できません。

自立を支援するためには、まず区民の自主的な活動を保障する、そして区民に施設運営を任せていく、地域の中心にある施設を区民が自主的に運営していく。その中で、区と区民、区民同士の信頼関係を築き上げていく、このような姿勢であるべきです。

区長は、昨日出された「区のおしらせ」、使用料見直し・区民利用施設の利用改善特集号において、区では、区民の皆さんと力を合わせ、知恵を出し合う参加と協働による地域社会の構築を目指すと言われますが、区民に知恵を出せと言う前に、区と区長が知恵を出すべきなのです。そのためには、まず区と区長が自分で責任を持って地域社会をどのようにつくっていくのか真剣に考えていくこと、そのことが必要と思いますが、区長のお考えを伺います。

地区レベルでの子ども政策のあり方について伺います。

「区のおしらせ」十一月十五日号では、一面で、子どもは地域の宝ですという見出しで、子ども・子育て応援都市宣言を特集しています。宣言が書かれている以上、普通の区民であれば、世田谷区はどのような子育て支援を展開しようとしているのだろうと期待します。ところが、この特集ではファミリーサポート事業を紹介しているだけです。区長のコラムでは、子ども・子育て応援都市へという見出しで区の基本的方針を述べています。驚きます。区長は、「地域みんなで子育てを支える取組みが世田谷区社会福祉協議会のファミリー・サポート・センター事業です」と言われています。違和感を感じます。確かに社協の取り組みはすばらしいものです。しかし、これを読んだ区民は、世田谷の子ども・子育て応援都市という取り組みは、区長の言うとおり、社協の取り組みにより行うのだと理解するのです。

大体この特集の中に児童館ということが全く書かれていません。今現在、最も多くの子ども・子育て家庭の地区での支援拠点となっているのは、実は児童館です。児童館によっては、ミニ児童相談所の役割を果たしていることもあり、ますますその重要性は増しています。児童相談所の移管後は、地域のミニ児相の役割を担うこととなるはずです。

区長が子ども・子育てについて、現場にしっかり足がついた取り組みを進めようとするならば、支所に子ども担当部門を設置し、児童館の所管を支所に移管する、同時に、子育て相談の一部を担っている地区のあんしんすこやかセンターも同時に総合支所に移管する、このような取り組みを進めるべきです。

子どもを縦割り行政で扱ってはなりません。子ども政策の実施部隊をしっかりと地域に移管すること、これが必要なのです。お考えを伺います。

次に、住宅政策について伺います。

区長は、十月二十五日号「区のおしらせ」のコラムで、「障害の有無に関わらず、誰もが住み慣れた地域で自分らしい生活を安心して継続できる社会の実現」を言われています。そのとおりです。しかし、実際はどうでしょうか。区長は、九十万大都市となったことを誇らしげに言われますが、一方で、外環道整備に伴い、その事業に協力してやむを得ず区を離れなくてはならなかった多くの区民がいます。また、公園づくりは必要なことから、都立祖師谷公園の拡張などで立ち退かなければならない区民が多く出てくるのです。この事実と、区長が言われる誰もが住みなれた地域で自分らしい生活を安心して継続できる社会というのは、どのように結びつくのですか。

区内に大規模団地の建てかえ、大規模マンションが建設されても、その多くが同じ間取りで、ある時期にほぼ同じ世代の区民が入居してきます。すると、何十年か後には各世帯で同時に高齢化となり、家族構成が変わっても現実には転居できない、広い部屋に一人住まい、一方で、新たな住居を求める若い世帯はそのような住宅を利用できない、悪循環です。

住宅都市世田谷、九十万都市世田谷であればこそ、このような状況を踏まえ、新たに地域の中で住みかえ可能な住宅政策を打ち立てるべきです。お考えを伺います。

緑の総合的保全について伺います。

区は、区制百周年に向けて、みどり33計画を推進していますが、果たして全力で取り組んでいるでしょうか。やはり縦割り行政です。今回示された外環道東名ジャンクション上部空間等利用計画案には、野川沿いの並木や緩衝緑地をつくるとは書いてあるものの、積極的にこの地域をみどり33実現に向けて、貴重な資源としていくという考えは全く触れていません。この東名ジャンクションは、現在区内で開発が行われている中で、最大の都市施設であるはずです。であるならば、この構造物を全て緑で覆う、将来的には、周辺から見るとあたかも緑の森ができている、このように考えるべきです。

区を挙げて、国、都の御協力もいただきながら、東名ジャンクション森づくりに全力を注ぐべきであると思います。お考えを伺います。

最後に、国際政策のあり方について質問いたします。

今議会でも多くの会派から、バンバリーを初めとする姉妹都市交流の重要性が指摘されました。これまでの世田谷の姉妹都市交流の実績は世田谷の大きな財産です。今後、国際交流事業については時代の変化を見据えながら展開を図るべきですが、その際には留意しなければならないことがあります。

国際交流事業は、手段であって目的ではないということです。区は、さまざまな事業で手段を目的化してしまうことがよくあります。イベント実施そのものが目的となってしまうのです。貴重な税金を使う国際交流事業は、手段である以上、その目的を明確にするべきです。さらに、その目的を明確にするためには、区として国際化についての基本的な考えがなくてはなりません。

前回の議会で、担当部長が、年度末までに国際化の理念を策定すると答弁されました。この理念づくりをどのような手段、体制、スケジュールで行うかお聞きをいたします。

加えて、昨日の他会派への答弁で区長は、国際交流の推進体制については、その体制を三十年度中に示す予定と言われました。遅過ぎます。余りにもお役所仕事です。二〇二〇大会も見据えながら、三〇年度中に一部なりとも民間活力を活用して推進体制が動き出すこと、このような積極的な姿勢が必要です。答弁を求めます。

以上で壇上よりの質問を終わります。

保坂区長

小泉議員の質問にお答えをいたします。

参加と協働による地域社会について、私の考えということでございます。

参加と協働は住民自治の確立に欠かすことのできない最重要の取り組みであると考えておりまして、就任以来、一貫してその重要性を訴え、また、実行に移してきております。

参加と協働は、そもそも区、区民、事業者の三者で、おっしゃるように、まず行政が見解、方向性を述べ、そして、その上で区民や事業者の方と話し合い、ただ、そこに結論を全てを説明するということではなく、その意思形成過程をしっかり大事にしながら、討論の経過や結果をできるだけ反映していくというところに主眼があり、まさに協働作業としていこうということでございます。その意味で、この地域社会づくりについて、長らく議員もかかわっておられるように、地域行政制度、総合支所、まちづくりセンターを拠点としたこの地区まちづくり、この四半世紀の間、幾つか試行錯誤ということがあったと思います。

私は就任して以来、平成二十五年度からは防災の強化の拠点に位置づけていこうと、また、二十六年度からは地域包括ケアの地区展開、これも、ただお悩みをお聞きします、相談を受けますは当然ですけれども、それはやっていくわけですが、それだけではなくて、まさに御質問にあるように、地域行政制度の中の地区の拠点を通して、御指摘のとおりです。例えば区民に施設運営を任せていく、地域の中心にある施設を区民が自主的に運営していく、その中で、区と区民、区民同士の信頼関係が築かれていくという、これは御指摘のとおりだと思います。

しかし、まだそこへ十分至っていないという御指摘は受けとめたいと思います。区民と行政の相互理解、信頼に基づく地域、地区を基盤とした参加と協働の取り組み、住民自治に基づく地域社会をつくっていくという決意のもと、今後も区政運営を行ってまいりたいと思います。

次に、子どもに関する問題です。

平成二十七年三月に行いました子ども・子育て応援都市宣言は、子どもの権利が保障され、健やかな成長、発達を大切にすること、とりわけ地域全体で子育てを支援していく社会になっていこうということを訴えているものであります。

宣言から二年半たちまして、この宣言の内容、思いも改めて区民の皆さんと共有したいという思いで全文も掲載をいたしました。確かに里親やファミリー・サポート、それぞれの子ども家庭支援センターの連絡先等、上部には書かれている。私のコラムは確かにファミリー・サポート・センター事業はこうですということが中心になりましたが、これは子ども・子育て応援都市やファミリー・サポート・センター事業ですということを言いたいということではなくて、むしろ余り知られていないという感がありましたので、ここは、この号ではこのことをちゃんと説明しておいたほうがいいというふうに考えたからであります。

そういう意味では、子どもたちは未来の宝とよく言われますが、地域の宝、今の宝でもあると思います。児童館についての記述がないという御指摘を受けましたけれども、児童館についても、過去もコラムで書いていますし、またおっしゃるように、地域行政制度改革の中で、児童館は過去と今は違います。おっしゃるように、赤ちゃんを産んだばかりのお母さんたちが寄り添って、育児情報、子育て情報にまず触れ合う場になっておりますし、また、地域コミュニティー、子どもを核として地域が成り立っていくコミュニティー機能も以前より増して発揮をしていることと思います。そういう意味で、地域行政制度の中で児童館を総合支所へという御指摘、その位置づけはどうなんだということは真摯に受けとめてまいります。

世田谷区ではこれから児童相談所の移管という大きな課題、そして、五地域にある子ども家庭支援センターと有機的に結び合う、これも大変な難事業でありますが、しっかり対応していき、世田谷の未来を担う子どもたちの健やかな成長を身近な地区、そしてまた、地域の単位でしっかり支えられる子ども行政を展開したいというふうに考えています。

澁田子ども・若者部長

私からは、児童館を支所に移管すべきという御質問にお答えさせていただきます。

児童館ではこれまで、日々の活動におきまして、日ごろと違った様子での気づきや気軽な相談などを通しまして、子どもや子育て家庭の問題の発生予防や早期発見に努め、子ども家庭支援センターなどの専門機関と連携し、適切に対応してまいりました。今後も地区の人材や資源との顔の見えるネットワークを活用しまして、敷居の低い、身近で気軽に訪れることのできる子どもの健全育成施設としてさらなる連携を地域の区民の方々とも築きながら、今後、移管もされます児童相談所を初めとした関係機関との連携も図ってまいりたいと考えております。

いずれにいたしましても、今後、児童相談所の移管もございますので、この移管後の児童相談所や、子ども家庭支援センターと児童館とのかかわりにつきまして明確にしてまいるとともに、子どもや子育て家庭を孤立させず、地域全体で子どもの成長を見守る社会の構築に向けまして、児童館に係る総合支所、本庁のかかわりや位置づけにつきまして庁内で早急に検討してまいりたいと考えております。

渡辺都市整備政策部長

私からは、住みかえ可能な住宅施策につきまして御答弁申し上げます。

区では、総合的な住宅施策を推進するため、世田谷区第三次住宅整備後期方針では、だれもが自分にあった住まい方を選択できる住まい・まちの形成を課題として掲げておりまして、区民のライフステージの変化、家族構成や生活環境の変化に伴う住みかえが柔軟にできるためには多様な住宅ストックの形成が必要であると認識してございます。

このような多様な住宅ストックの活用のためには、民間賃貸住宅の活用が不可欠でございます。例えばアパートの建てかえのため移転が求められているといった場合の御高齢の区民の方に対し、区内の不動産団体と連携し、住まいサポートセンターにおいてお部屋探しサポートを実施しております。本年度からは、より身近な地域で御相談ができるよう総合支所での相談を試行的に実施しておりますが、さらに地域展開を拡充してまいります。

一方、国では、国の住みかえの新たな支援施策の一環として、シニアの利用されていない住宅を賃貸住宅として転貸するという一般社団法人移住・住みかえ支援機構によりますマイホーム借上げ制度を打ち出しております。このような情報も区民に提供していくとともに、相談事業や区民対象の住宅に関連した住まい・まち学習などを通じて、誰もが自分に合った住まい方を選択できるよう、方策について検討を深めてまいります。

髙木みどりとみず政策担当部長

私からは、東京外かく環状道路の上部や周辺における緑につきましての御答弁をさせていただきます。

外環事業区域の周辺は、砧らしさを感じることのできる原風景となる貴重な緑が残る地域であり、現在策定中のみどりの基本計画の中でも緑の拠点の一つとしまして、新たな緑を創出、つくり出す場としていくことを検討しております。こうした新たな緑の創出について、国分寺崖線や野川、農地や次大夫堀公園など、今ある緑とのネットワークを築きながら、地域の環境や風景に配慮した総合的な考えによる緑の空間づくり、ランドスケープデザインを進めてまいります。

なお、砧総合支所で作成いたしました上部空間等利用計画素案のゾーニング、区域分けの中では、野川沿いの並木や生き物の生息にも配慮した公園のほか、ランプ、高速道路につながる傾斜路沿いに高木を主体とした木々を連続させ、緑豊かな緩衝緑地帯を形成することとしております。今後、砧総合支所などと連携し、地域にふさわしく末永く愛される豊かな新しい森をイメージできる空間を創出してまいります。

田中生活文化部長

私からは、国際政策の理念と推進体制のあり方について御答弁いたします。

区では基本構想において、個人の尊厳を尊重し、国籍などにかかわらず、多様性を認め合い、自分らしく暮らせる地域社会を築いていきますと掲げ、姉妹都市交流を初め、さまざまな取り組みを進めております。さらに、今年度初めて開催した国際メッセでは、区民、団体の皆様の地域の国際化への関心の高さや世界で日々起こる災害やさまざまな出来事に貢献していきたいという意欲を強く感じました。

こうしたことから、国際交流や多文化共生への取り組みを通し、区民と一体となってどのような地域社会を目指すのか、また、グローバル化が進む中にあって、どのように行動して貢献していくのかということを明らかにし、区民と共有することは、今後の国際化の取り組みを進める上で重要であると認識しております。今後、九十万都市世田谷として、区民の皆様と目指すべき方向を明らかにするよう庁内で議論を積み上げ、議会や区民の御意見も伺いながら、今年度中に国際政策の理念を明らかにするべく進めてまいります。

また、理念と合わせて、国際政策を推進するための体制につきましても時期を逸することのないよう検討を進める必要があると考えておりますが、それぞれの事業の推進手法や事業の担い手のあり方の精査など検討すべき課題は数多くあることから、検討は鋭意進めてまいりますが、三十年度中に具体的にお示しする予定でございます。

小泉質問

区長が子ども・子育ては本当に大切だと思われるならば、児童館を含めた子ども政策の実際の推進部門を総合支所に、現場に早急に移管すべきです。

実務の責任者の宮崎副区長に、このことについての決意をお伺いしたいと思います。

宮崎副区長

児童館の総合支所移管につきまして、再質問に御答弁申し上げます。

最初に、区長のほうからもこの子育ての関係について御答弁申し上げましたが、私たちが今考えていますこの子育て支援というのは、二十五年経たこの地域行政制度の問題と大きく関与していると思っております。そこで、私どもの検討のステップといたしましては、まず、あと二年ちょっとと迫っております三十二年四月以降の児童相談所移管の関係と、先ほど議員のほうからも御指摘がありましたけれども、そこに大きく関係していると思っております。そこで、まず子育て支援センターの強化と児童相談所の移管を関連づけたいと思っております。ここはもう既に総合支所のほうにも検討課題を振っておりまして、そこについての組織のあり方を含めての部分で今協議をしている最中でございます。

さらには、地域包括ケアとの関係も出てまいります。ここは世田谷区といたしましては地区展開ということを目指しているわけでございますので、これは他会派からも御指摘がございましたけれども、児童館のあり方、これの中には地区への整備をどうするのかということについてのことも検討課題にさせていただいております。

その上で、これらをセットにいたしまして、総合支所へのほうの移管ということのほうが、これが事を進めていく上ではいわゆる権限的にもいいのかどうか、こういうところに踏み込んでいって、ここで議会のほうへ御提供して改めて御判断を賜りたいと思っておりますが、いずれにいたしましても、先ほど来申し上げていますように、児相のほうは三十二年四月ということの早期の立ち上げを検討している最中でございますので、三十一年度には準備に入らなければならない。そうなりますと、三十年度の早い段階でこの道筋を全部つけなければならないというふうに考えておりますので、鋭意今検討している最中でございます。

以上です。

済みません。言い間違えました。子育て支援センターと申し上げましたが、子ども家庭支援センターの間違いでございました。大変失礼しました。

小泉質問

しっかり進めていただきたいと思います。これで質問を終わります。